No.64 ☆ 運命の出会いをしてしまいました・・・・
冒頭から私事ですが正月ということもあって 先日久しく会ってなかった友人と再会を果たしました。友人の知り合いの小料理屋があるというので そちらに連れていってもらったのですが カウンターが中心でテーブル席が3卓ほどの洒落た雰囲気のお店でした。入って案内を待っていると後ろから「お荷物こちらでお預かりいたします。」と声を掛けられ 振り返ると・・・・。
小粋な女将さんと思われる御婦人が 筆者の荷物を受け取ろうとしていて こちらも上着を渡そうと振り向き目が合った瞬間に 全身を襲う衝撃が・・・。これが世間で言うところの"運命の出会い"なのかと わずかな時間にもかかわらず 「ひょっとして運命の女(ひと)なのか・・・」という思いが頭をよぎり気の利いた言葉をさがしていると 女将の方から「あら~ 静電気」。
・・・・・そうそう "運命の出会い" なんてものに出喰わすはずもないということを確認することができました。というわけで今回のテーマは「静電気」です。芥川賞 直木賞の発表があったので 文学的に書こうと思ったのですが筆者が書き出すと 単なる小噺(こばなし)になってしまうようです。受賞本は読んでいませんが インタビューは実に面白いものでした。
前ふりが長くなってしまいましたが この時期は静電気が起こりやすい季節で 静電気体質の人にはつらいものです。静電気の静は静止の意味で動かない電気というもので 静電気の反意語は動電気(どうでんき)となります。電気を帯びた粒子が滞留している状態のことを指すのですが 通常の会話では放電する現象も含めて静電気と表現することもあります。
静電気は主に摩擦帯電と剥離帯電が原因となります。摩擦帯電とは 物質が擦れあうことで発生する 電気を帯びた粒子(電荷)が溜まっていく現象で例えば 歩いていると服が擦れあって静電気が溜まる状態をいいます。一方剥離帯電は物質をはがす時に生ずる電荷が溜まる状態で 例をあげれば服を脱ぐ時にパチパチ音がするのがこれにあたります。
なぜ冬場に静電気が発生しやすいかといいますと まず空気が乾燥していることにあります。この原稿を書いている時は雨が降っていますが 今朝まで関東地方では35日連続で乾燥注意報が出てたそうです。これは観測史上3番目の記録とのことでした。湿気があれば電気は水分を通りますので 身体に溜まりにくくなりますが 乾燥のせいで身体に滞留してしまいます。
さらに寒いことで 汗をかきにくくなります。人は運動をしなくても 不感蒸泄(ふかんじょうせつ)という気体の汗を出しているのですが 汗をかきにくくなっていることで 身体から放電する量も少なくなるため静電気が溜まりやすくなるということになります。静電気体質の方たちは 汗をかきにくい体質ということにもなります。これはある意味 不健康であることの表れでもありますので 注意が必要となります。
静電気が起こるメカニズムを掲載しようとしたのですが 静電気に関わるよもやま話になってしまいました。静電気の予防には水分の補給も大事なことですし 放電をするという意識をもって対策を考えてみてください。雨が降っている時は 静電気はおこりにくい状態です。静電気が原因ではない衝撃を感じたら それは「運命の出会い」かもしれません。
発光システム研究会 こぼれ話
2012.1.20号
原稿担当:(財)日本染色検査協会
竹中 直(チョク)