No.63 ☆ 可視光でくっつき 紫外線ではがれる接着剤・・・・
新年 あけまして おめでとう ございます
こぼれ話も三回目のお正月を迎えることができました。昨年は1月にJIS Z9095が制定されて 3月にあの大震災 大津波 原発事故 7月には名城大学内で発光システム研究会の展示会と特別講演 8月には平成22年度版のチットチャットブックの発刊 10月には東京で初めての研究会開催と研究会に関わる事がらが多く 時間の経過がとくに早く感じられた一年となりました。
こぼれ話の閲覧者も2011年度の一意な訪問者数の平均は1,912/月とありがたい数字が出ています。一意な訪問者数とは1ヶ月内で何回アクセスしても1アドレスからは1カウントしかしない数字なので ほぼ毎月1,900名前後の方に読まれているものと判断しております。
小冊子(チットチャットブック)の第2弾も発刊することができたことも感謝しております。こぼれ話から拡がった話をひろい話として小冊子(チットチャットブック)に掲載しているのですが さらにそこから拡がった話もあり ひろい話の方も充実したものになっています。ひろい話は 年度終了後に書き上げていますので ホームページには掲載しておりません。ご興味のあるかたは是非ご購読ください。1冊 税込¥800円となっております。(新年早々営業です)
今年最初のこぼれ話は 正月早々のNHKのニュース報道で取り上げられていた 「光で接着 剥離が可能な溶剤」という接着剤・・・剥がれるので接着剤という表現はおかしいかな。ともあれ医療手術の臓器固定や水中でも機能するということに期待ができるという紹介をしていました。濡れていても接着可能とは・・・興味をそそられます。
大阪大学 原田 明教授らによる研究で 当てる光の種類によってくっついたり離れたりするゼリー状の物質(ゲル)を開発したとあります。テレビ映像では 2種類の主成分が異なったゲルを作り 1辺が3㎜くらいの立方体に切り刻んだものが水中に入れられた状態で 反応効果を高めるために振動が加えられていました。
この状態でしばらくすると ゲルは円を描くように接着して その後紫外線を当てるとゲルはばらばらに離れ また紫外線を消して可視光線を当てるとまたくっつくという現象を映しだしていました。ゲルを構成する分子が光によって分子結合が変わり 2つのゲルの間に新しい結合が起きるためこのような接着 剥離が可能となると説明されていました。
もともと可視光硬化剤やUVインクに代表されるように紫外線硬化剤というものはあるのですが 光の種類によって接着と剥離が可能な溶剤というのはなかったように思います。とくに濡れている状態で接着に困るということは しばしばあることなので医療を含めて需要は高いと思います。
この研究成果はイギリスの科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に1月3日付けで掲載されたとのことです。
nature+communications 掲載記事はこちらから
http://www.nature.com/ncomms/journal/v3/n1/full/ncomms1617.html
今年も 発光 蓄光 環境 災害・・・などなどちょっとした話題を中心に情報を発信していきたいと思っております。本年もよろしくお願い致します。
発光システム研究会 こぼれ話
2012.1.5号
原稿担当:(財)日本染色検査協会
竹中 直(チョク)